子どもの"考える"に寄り添う

この記事は依然別サイトに書いたものの転載となります。

本スクールの学習理念にもなりますので一読していただけたら幸いです。

はじめに

僕は大人になるまでに身に着けておくべきことは、考えることだと思っています。当たり前なことすぎて、続きを読む気にはならないと思いますが、僕は奥が深い話だと思っています。

なぜなら、自分は考えて行動していたつもりでも、ひも解いてみたら、目的とは逸れた行動をとっていた、ということがよくあるからです。特にそれは子どもの頃によく起こりがちです。

具体例を挙げます。漢字のテストで子どもが悪い点を取って帰ってきたとしましょう。よくあるやりとりして、親は「ゲームばかりしてるから良い点とれないんだよ」と怒ります。怒るだけにとどまらず、親にゲームを取り上げられた、という子どもも少なくないでしょう。

このように叱られたとき、子どもはどう考えるでしょう。多くの子どもは、怒られたくないから漢字を覚えよう、もしくは、ゲームを取り上げられたくないから漢字を覚えよう、と考えます。この時点で、子どもの漢字テストに対する目的は'親に怒られないように頑張る'になってしまっていることが分かります。

本来ならば漢字テストというのは、自分が漢字をどれだけ覚えているか、チェックするものです。自分の覚えてない部分を浮き彫りにして、覚えなおすことが重要なのです。
しかし、怒られまいとして漢字テストに臨んだ場合、ある程度間違っても怒られないくらいに点を取れたらいい、と考えるので覚えなおすということをしません。だって次の漢字テストには同じ漢字は出題されないのだから当然ですよね。

例として、漢字テストを挙げましたが、大人になってからも、このような場面はたびたび遭遇します。上司に叱られたくないから―――、友達と険悪になりたくないから―――等です。ここまで読んでいただいているあなたも本当の目的とは違う方向へ、目的(考え)が逸れてしまっていたなんて経験はありませんか?

成長に直結する"考える"を身につける

僕は多くの人に成長に繋がるものの考え方をしてほしいと思っています。そのために僕は2021年の春から子供向けにプログラミングスクールを開講することを決意しました。

プログラミングは失敗の繰り返しです。漢字とは違って一目でどこが間違っているのか分からないような問題にぶち当たります。いろんな仮説を立てて打開策を講じます。イヤでも失敗の原因を突き止めて、正解にたどり着くということをします。

そして、ようやく自分の思い描いていた通りの動きをコンピュータがしてくれた時の達成感は極上です。誰よりも自分で自分を褒めてあげたくなります。このプロセスにこそ、僕はプログラミングを学ぶ価値があると思っています。

要約すると


①理想とするモノについてを考える
②問題点がどこに存在するか考える
③解決策を考える
④解決策を試し、ダメなら別の解決策を考える

という風になります。これを反復していくモノがプログラミングです。2020年からプログラミングは小学校の必修科目となりました。プログラミングの必修化は実践的なプログラミング技術を学ぶというより、プログラミング的思考を身につけることを狙いとしている背景があります。このプログラミング的思考こそ、成長に直結するものの考え方だと僕は信じています。

なんで?なんで?攻撃には"なんでなんだろうね"

育児をしていると、ある壁に直面します。それは子どもの「なんで?なんで?」攻撃です。執拗ななんでなんで攻撃は、ボディブローのように段々こちらに効いてきます。最初は真面目に応えることができていたとしても、毎日のこととなると、おざなりな返事をしてしまうことはありませんか?

また、直ちに正解を用意してしまうこともあります。例えば「なんで空って青いの?」って聞かれて「それは光の波長の関係で……」なんて応えても子どもが小さかったらポカーンですよね。

先ほどまで述べている通り、重要なのは正解にたどり着くまでの過程にあります。子どもの「なんで?」に対して「なんでなんだろうね?」と投げ返してあげることが大事です。無責任だと思われるかもしれませんが、子どもと同じ目線になって問題を共有することで、親の愛情が伝わり、信頼関係が深まるのです。

僕なら「なんで空は青いの?」と聞かれたら「たしかに、なんでかなぁ。そういえば海も青いよね。関係あるのかな。一緒に考えてみようか」と言います。 

おわりに

とは言え、毎日の生活で子どもの話に100%耳を傾けるというのは難しいです。気を休めたい瞬間というのは誰にでも訪れます。なので、自分のペースで子どもの話を聞いてあげましょう。たまにおざなりな返事をしても、それで親からの愛情を感じないなんてことはないです。
プログラミングスクールでの僕の役割は、そんな子どもの"考える"ことに対するサポートだと思っています。
僕の大好きな漫画スラムダンクでは、シュートが苦手な桜木に対して赤木がこう言いました。

左手は添えるだけ

子どもたちを右手と例えるなら僕は左手となって、子どもたちの考えるに寄り添っていきたいと思います。

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